RawTherapee トーンマッピング+CIECAM02

 マニュアルの“CIE色の見えモデル02”(CIECAM02)に関する記載は少ない、て言うか殆どない。解説のリンクが張られているが、使い方ではなく、この色モデルの原理や、それをどの様にプログラムに取り入れたかという説明だ。 9月にこの解説の日本語訳をマニュアルに載せました(英語マニュアルであるRawPediaがそうしたので)。故に、これまで自分はあまり使ってこなかった。でもRawTherapeeのフォーラムに参加している人が、トーンマッピング(以下TM)と、このCIECAM02(以下CAM)を併用した調整を紹介(正しい使い方という意味ではない)しているので、ちょっと真似してみた。調整目的の画像は、明暗の差が大きく、そしてアンダーなもの。これをトーンマッピングだけで調整すると、明るさ(特にシャドウ部分)が十分に上がらず、無理に明るくすると色チャンネルが飛びやすいので、CAMを使った調整を試している。

 下は元画像(デフォルトの自動調整のみ)。左上の空が飛ばないような露出で撮ったので、かなりアンダー。主な調整はTMとCAMで行うのだからと思い、デフォルトで自動的に設定されている、露出セクションの明度(露光補正はそのまま、ますます暗くなっちゃうので)、コントラスト彩度はゼロに戻した。でも、これが適切な処置であるかどうかは、よく分からない。
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 TMを有効にすると(エッジ停止だけ2.0に調整)画像は明るくなるが、やはり明るさが足りない。CAMを有効にする。普通の明るさの部屋で調整しているので、その下のチェックボックスはそのまま。ホワイトポイントモデルは、2つ目のWB[RT+CAT02]+[出力]。確たる理由なし。ただ、この色モデルは視覚の習性を考慮しているというので、CAT02(色順応)も考慮したアルゴリズムを選んでみただけである。(違いはさほど大きくない)。
 次に、画像調整に使うアルゴリズムは、三番目の「明るさ(Q)と鮮やかさ(M)」。先の解説の中にも「一般的には1番目(JC)のアルゴリズムが適当だが、明暗の差が大きいような画像には3番目が使える」となっている。なるほど、これを選ぶとコントラストスライダーの下に「CIECAM02の明るさ(Q)を使ってトーンマッピング」というチェックボックスが現れるので、こういった画像調整に使うべきアルゴリズムなのだろう。ここにチェックを入れる。
 最後の観視条件は、そのまま。仮に完成画像を暗い部屋に持ち込んで、鑑賞会でもやるつもりなら、ここで、暗いを選んでおくのだろう。すると、画像が暗くなるので、この暗くなった分も含めて調整しなさい、ということだと思う。つまり日中作った画像を暗い所で見ても、同じように目に映るようにするためだろう。

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 初めに行った調整は、TMでもCAMでもなくホワイトバランス(WB)。自分の画像だけがそうなるのか、分からないが、CAMを有効にした時点で、青味が強くなる傾向がある。この撮影はオートWBで行っており、WBは5138になっていた。これを5488まで上げて青味を落とした。色合いはそのまま。
 次に、明るさのスライダーで画像全体を明るくした。それからトーンカーブ。モードが“明度(J)”と“明るさ(Q)”の2種類あるので、アルゴリズムに合わせて“明るさ”を選ぶ。モード選択による画像の違いは前述のホワイトポイントより大きい。これでコントラストを付けるつもりでS字カーブを作る(特に船の明るさを意識して)。これでも全体的にはコントラストが足りないと感じたので、コントラストスライダーも+補正した。
 次にカラーカーブ。ここでもモードが3つあるので、アルゴリズムに合わせて“鮮やかさ”を選ぶ。しかし、こちらはどれを選んでも大した違いはない(但し、解説では“彩度”で極端なカーブを作るとアーティファクト発生の可能性が高くなると書いてある)。カーブの種類は解説で推奨されていたパラメトリック。これで“明清色”の値を下げ、飽和状態に近い赤チャンネル(左上の空)を軽減。“暗清色”も似た効果を得られるが、純色と中間色は動かしても変化は殆ど無い(画像に純色と中間色が少ないということか?)。
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 最後に、ヒストグラムの左側が開いていたので、少しだけ黒スライダーを弄った。後は普通にアンシャープマスク、ノイズ低減、ディテールレベルの調整を行った。因みに解説では、ノイズの多い画像はCAMは苦手らしいので、多い場合は初めにノイズ低減で修正した方が良いとなっている。

 下が調整の終わった画像。元画像にくらべ、かなり見栄えは良くなった。ヒストグラムも適切(だと思っている)。
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 感想:この様な条件の画像の場合は、TMとCAMを併用した調整をしなければいけないとい訳ではないだろう。TMやCAMを使わなくとも、似たような仕上げは可能だと思う。RawTherapeeは多機能なので、自分の好みにあった調整方法を選べばよいのだと思う。

 

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